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僕は海波、特別に茶、ことに緑茶が好きなので、みんなにホウレンソウと呼ばれている。普段は自分の茶園の手入れをしているがかなりの友人がやってきて一緒に茶を飲んでおしゃべりをする。街には色々な緑茶が売っているが、品質は様々で、自分にぴったりのいい茶はなかなかないそうだ。
みんな嶗山茶は素晴らしいという。街で売っている嶗山茶には色々あって、名前は嶗山茶だけど、基準以上の残留農薬のものまで売っている。茶を飲む人たちは色々悩んでいるんだ。友人たちはみんな「ホウレンソウさん、あなたの家にはこんなに素晴らしい緑茶があるんだ。どんどん宣伝して、外部の人に本当の嶗山緑茶を飲んでもらったらどうだい」と言う。
それでこの文章を書いて、本当のいい茶をみんなに提供しようと思ったんだ。
僕は一生をかけて茶葉に関する仕事をしていきたいと思っている。この浮わついた金儲け優先の時代に、気持ちを定めて茶を栽培していくつもりだ。その清らかな香りをずっと追求していくんだ。
水と土によって人は成長するというが、嶗山茶も同じだ。嶗山茶には長い歴史がある。金代の丘処機や明代の張三豊などの道士が嶗山で修行する際に、江南から茶の木を移植したと言われている。数百年前は嶗山の道観の健康飲料だったのが、少しずつ普及していった。
嶗山地区の気候は温暖湿潤で日照時間は長く、霜の降りる期間は南方より長い。そして海に面しているので空気はきれい。それゆえ雪も雨も清潔だ。これらの雪と雨が幾層もの岩石をくぐり抜ける途中で、人体に有益なミネラルを色々吸収するんだ。
そのため嶗山の泉水は清純な軟水で、さわやかな甘みがある。嶗山の泉水で育てる緑茶は普通の緑茶よりアミノ酸とカフェインの含有量が多く、芳醇で爽やか、かぐわしい後味が残るんだ。
嶗山の川の水は底が見えるくらい透明で、魚が一匹もいない。「水清くして魚住まず」という感じだ。水には豊富なミネラルと微量元素が含まれている。土壌もアルカリ性で、茶葉の生産に適している。水も土も素晴らしいので、いい茶葉ができるんだ。
中国最北の茶、嶗山緑茶の生産地は雲と霧にとりまかれ、昼夜の気温差が大きい。こういう独特の気候と環境のため、生産周期が長く、茶葉は分厚くて、栄養成分は豊かだ。
種まき、殺生処理、茶葉揉み、ひぼし、ふるい分けなどすべては手作業だ。だから僕の茶を飲んだ人たちはエンドウ豆や栗のような天然の香りがするって言うんだ。
僕の茶園の場所は緯度が高く、いつも海から霧がやってくる。それで独特の「雲霧茶」ができる。海抜の高さと低温というファクターが加わって、香り豊かな茶ができる。産量は少ないが、品質はとてもいい。
摘むのは茶葉の先端の柔らかい部分だけなので、人に頼るしかない。茶葉の生産周期が長いので、数十年の経験のあるベテランでも、一時間に
五百ガラムしか摘めない。そして、2.5キロの茶葉から作れる出荷用の茶は五百グラムだ。確かに、最も原始的な方式だからこそ、最も自然に近い味が育めるんだ。
茶を淹れるとエンドウ豆のような香気が漂い、滑らかな口当たりで、甘みがある。ゆっくりと味わってほしい。
そして緑茶特有の茶ポリフェノール、カテキン、テオフィリンなどが血中脂肪と血圧、血糖を下げ、免疫力を増進し、血栓を防ぐので、健康にとてもいい。だからここには有名な「長寿村」がある。九十歳以上の人が二十人以上だ。